私は泳ぎもできないが、英語も得意でない。
初めてアメリカに行った時は会社の研修旅行だった。
だから特に英語が出来なくても皆について行くだけなので、最終日までは特に困らなかった。
最終日にカンファレンスがあり、その後小さなパーティーがあった。
当然回りはみなアメリカ人のバイヤーやメーカーの人ばかり。
そこで話しかけられた。全くわからなかった。
適当にごまかしてしまった。今思い出しても何をきかれたのかわからない。
2度目のアメリカ旅行は友人と男二人旅だった。もう一人の英語能力も私とそんなにかわらないだろうな、と思っていた。それでもなんかしなければと思い、数ヶ月前から旅行用のビデオを何度も見たり、会話用のカセットを何度も聞いた。親戚の人がSONYの英会話聞き取り用の機械をくれた。
これが一番役立ったと思う。ネイティブの会話をそのままの速さで聞いて、何て言ってるかをテストするための機械だった。
今良く聞くスピードラーニングもたぶん真面目にやれば効用があるかもしれない。
それでなんとかしゃべっている話は聞けるようになった。でもその中の単語や言い回しはわからないままだった。
それで2週間を旅行した。
あやしいところも多かったけれど、なんとかなるかな、と思った。
海外旅行で英語に困るのは人と話をしている時ではなくて、公共の場での英語だと思う。
例えば飛行機の中。日本語のわかる搭乗員はいないから、聞き取らなくてはいけない。
LAからアトランタ行きの飛行機の座席が非常口のところだった。非常口の前は英語が普通にできる人でないといけない。あの時はどうしたんだろう? 代わってもらったのかな?忘れてしまった。
機内放送も聴かないといけない。空港の放送も地方の空港は日本語が流れない。
アトランタからアッシュビル行きの飛行機に搭乗口の変更があった。
あれはよくわかったな。と自分でも思う。
途中私が高熱を出して動けなくなった時に、友人が薬局で薬を買ってきてくれて、
なんとか熱が下がった。あの時はもし友人が英語ができなかったらどうなっていただろうと思う。
2度目のアメリカ旅行は途中で現地の友人と合流して、あとはそいつまかせだった。
3度目のアメリカは息子と二人旅だった。
行きと帰りの飛行機だけツアーに参加して、あとは自由行動にした。
この時も英語の能力はあまり変わっていなかったけれど、「まあなんとかなる」という自信だけはついた感じだ。このときもあまり困らなかった。
息子が一人でケンタッキーを買いに行ったりしていた。
あいつはあの時はほとんど英語ができなかったはずだ。度胸だけはあるようだ。
最近「中学英語でなんでもできる」みたいな本を書店で見かけるが、私がそのことに気がついたのは2度目のアメリカ旅行の時だった。
ようするに中学英語ができればほとんど話せる。と気がついた。
それで旅行前に中学で習う英語の文法をやりなおした。
これは非常に有効だった。
今は海外の数多くのペンパルとメールのやり取りをしているが、ほとんど中学英語しか使っていない。向こうは普通に書いてくるが、読む方はほとんど読める。
問題はこっちが何か言いたい時にうまく言えない。それでも非常に簡単な言い方でなんとか意思を伝えることができていると思う。そうであって欲しいが。
聞いてるだけで英語ができるようになるかどうかは知らないが、
中学英語で何でもできる、というのは本当だと思う。