前に行ったことがあったような気がしていた。
でも行ってみるとたぶん初めての場所だった。
まず、記憶の方だけれど道に車を停めてそこから遠くのパラボラ
を見たような気がした。
しかし行ってみると近くの道からそのパラボラは見えなかった。
いや、見えたけれどちゃんと大きくは見えなかった。
だからその記憶は怪しい。
怪しいけれど八ヶ岳の周辺を車で走ったのは覚えている。
真冬に山の方に向かって走っていたら、
途中で雪で車が動けなくなった。
なんとかそこを抜け出して雪の無い道に戻ったことがあった。
あれは八ヶ岳だ。
だからその時に野辺山のパラボラを見たかもしれない。
あまりに遠いことだ。
していた。どこで動かしているのかわからなかった。
真下で見ているとその大きさといかにも重そうな機械が
動くのはちょっと怖い。
2010だったかでアメリカの電波望遠鏡が出てきたのを思い出した。
その場で実際に動いているのを見ると、
「これほんとにやってるんだ」と思った。
映像でみているだけではどこか遠くのおとぎの国でやっている
ような気がしたけど、ほんとにこれで見ているんだ、と感心した。
昼間だったけれど電波望遠鏡は夜でなくても観測できるから
実際に何か見ていたのかもしれない。
光学望遠鏡は調布の東京天文台や堂平山の天文台で見ていたから
イメージしやすかったけれど、電波望遠鏡は初めてだ。
敷地内にはこれより少し小型の物が数基とさらに小さな物が
十数基?あったけれど、あれも全体で一つの望遠鏡を構成する
のだろう。
しばし現実から逃れることができた。