今住んでいるのが山なので虫たちがいるのだけど、
先日ナナフシをみつけた。
ナナフシはそれなりの木の枝に居れば周囲に溶け込んでしまう
わけだけれど、先日見たのは大きな幹にへばりついていて
一見してそれとわかる姿だった。
つまりあまり擬態が効果を発揮していなかった。
いつだったかテレビのドキュメント番組でやはり森に住む虫の
擬態をやっていたのだけど、その擬態がちょっと不思議で
木の下の人間が見るとまるで別の物に見えるという擬態だった。
それが何だったかはっきり覚えていないのだが、
木の下にいる人間が見た時に限ってその形に見える、
という擬態だった。
つまりその擬態は人間がどう見ているかを知っていないと
できない擬態だった。
それを見た時不思議に思った。
なぜか「彼」は人間がどう見ているのかを知っている。
どう擬態すればそういう風に見えるようにできるのかを
「彼」は知っている。
これはとても不思議なことではないだろうか。
今では擬態は長い年月をかけた淘汰の結果、ではないという
のが通説になりつつあるらしい。
つまりそういう風に進化したわけではないらしい。
もっと早い時間でそういう進化ができるような遺伝子が
存在するらしい。
スーパー遺伝子によって擬態ができるようになったらしい。
それはそれでいいけれど、なぜ”外から見た時に”
”そういう風に見える”ことがわかるのだろう?
そっちの方が不思議だ。
私が他人からどういう風に見えるのか私にはわからない。
またどうすればイケメン風に見えるのかその術を知らない。