3/27/2024

金田一温泉と神居古潭

 さっき息子から電話があった。
引っ越しを予定しているのだけど不安になっているようだ。
この1年住んでいるマンションの居心地が悪くて鬱になっていた。
それは防音が弱くてわずかな物音にも臆病に
なってしまっているから。
それで彼は別の家(一軒家)を探していた。
見つけた家は2階建てで比較的新しくモダンな感じの家だ。
そこが環境もいいし両隣とも少し離れているので
音は気にしなくて済みそうな家だ。横浜の郊外なので
窓からの景色もいい。
息子はそこにしようと思っているのだが、今後のこと
で気が弱くなっていた。
だから、「とにかく前向きで悪いことは考えずに
やってみれば」と、いつものように無責任なことを言った。
だけど私より10倍くらい神経の細い彼には
とにかくアグレッシブに生きることが大事だと思う。
だから「何が起きてもお父さんがバックアップするから
そこの家に決めたらいい」と言った。
彼は親から金銭的な援助を受けるのが嫌いだ。
だけど万一の助けがあるとわかってれば
彼も前向きになるだろう。
彼は少しは元気になったようだ。

その私が自分勝手な能天気な人生を送っていた頃、
北海道と東京を車で毎年2回往復していた。
その頃は高速道路が無かったのでひたすら4号線を走った。
その中で印象的な道路がいくつかあった。
その一つが金田一温泉のカーブだ。 写真は1970年ごろ
下から登ってきて急に大きな左カーブになる。
冬場は気を付けないと最後の立ち上がりのところで
滑りそうになる。
いつも東京から走ってくると「ああ、やっとここまで来た」
と思った。
記憶では冬の印象が強い。

もう一つ北海道内で同じようなカーブがあった。
(というか道内はそんなところばかりだったけれど)
それは神居古潭だ。   写真は1970年頃
左下、札幌の方から上がってきて神居古潭で大きくUの字型に
カーブしていた。
ここも脇に川が流れていて独特の風景だった。
旭川に行くには必ずこのカーブを通った。
今はこのUの字のところはまっすぐなトンネルになっている。
金田一温泉の方も、今は川から離れてまっすぐな道路になっている。

今の方が走りやすいのだろうけれど、その土地の趣がなくなって
しまったのが残念だ。