Youtubeを見ていたら九十九里ビーチラインは廃墟ロードだと
いう動画があった。
そういえば昔、25年くらい前にそのあたりの友達の家を訪ねた
ことがあったのを思い出した。
その家がどこだったのか全く思い出せないけれど、
九十九里ビーチラインという名前には憶えがある。
その道沿いでなければまずわからなかったと思う。
ナビも無い時代だし。電話で住所を聞いてもどこだかは
まずわからなかったはずだ。
グーグルストリートで見てみたけど、全くわからない。
たぶんかなり変わってしまっているのだろう。
でもその家の雰囲気はよく覚えている。
当時で既に古い昭和の家で平屋だった。
庭があってその道路に出入口があった。
道路からその庭に車を乗り入れて停めた。
庭の脇にその家があり、昔の横開きの玄関ドアーがあった。
部屋は確か2間で、手前は洋間(床)にしていたように思う。
奥はちょっと薄暗くてエスニックなお香がたかれていた。
彼女とは沖縄で会ったきりだった。
沖縄で医者の旦那さんと暮らしていて、
ずっと手紙をやり取りしていた。
一度会いに行った。
宜野湾の丘の上の鉄筋コンクリート造りの白い家だった。
眺めが良かった。
それがどこだったのか今はグーグルで調べてもわからない。
私は海の近くのホテルに泊まっていた。
海まで歩いて行くとサンゴの海岸でところどころ
水溜まりがあり、色とりどりの熱帯魚が泳いでいた。
すごく綺麗だった。
彼女は車(ベンツのコンパーチブル)で沖縄を一周して
案内してくれた。
途中車を停めたガジュマルのある丘を覚えている。
そこから遠く海岸がどこまでも伸びているのが見えた。
その彼女はその後しばらくして離婚したと言ってきた。
なんでも慰謝料で1000万円もらったと言っていた。
それからしばらく連絡が途絶えて、次に手紙が来たのは
ハワイからだった。
海に近いコンドミニアムの彼氏の所に同居してるとか。
どういう関係なのか知らない。
それからまたしばらくして、今度は日本に帰ってきて
九十九里にサーファーの彼と一緒にいると言ってきた。
遊びに来てよというので行ったのが先の家だ。
どういう経緯で九十九里なのか知らないけれど、
海の近くでサーファーとヒッピーライクな生活をしていたらしい。
それからまたしばらくして連絡が来て、
これから刑務所の彼氏に差し入れに行くと言っていた。
確かではないけれど、たぶんグラスがらみだと思う。
それが最後の連絡だった。
しかし彼女から電話の着信があったのに気が付かず
出れなかったことが後でわかった。
それで掛けなおしてみたけれど、出なかった。
ずっと後になってもう一度電話をかけたけれど、
ぜんぜん関係ない人が出た。電話の持ち主が変わっていたようだ。
それが九十九里ビーチラインだ。