初めて聴いたのは多分中学2年の時だと思う。
ラジオの「日立・ミュージック・イン・ハイフォニック」、日立の提供だった。
ラジオの「日立・ミュージック・イン・ハイフォニック」、日立の提供だった。
あの番組は30分番組だったからどこかの一楽章端折っていたのだろう。
でもあの当時のことだから延長してやっていたかもしれない。
そのうち図書館の新聞で調べよう。
この曲は1回聴いて好きになった。
それを聞いた後、ラジオ、テレビ番組でこの曲を探していた。
何が好きになったのかわからないけれど、第1、第4楽章だろうな。
ソ連もロシアも知らなかったけれどロシアっぽい感じが好きだった。
それで宮澤清六さんの「兄のトランク」を読んでいたら4番の話が出ていた。
「遠くの女学校の方からかすかにレコードのような管弦楽らしきもの
がきこえ、彼はその曲を、TschaikowskyのFourth Symphonyの
Allegro con fuocoではないかと思い、あの不思議で楽しい繰り返し
を、口のなかで真似てみたりする」
これは宮澤賢治がどこかに書いていることなんだろうか?
それとも清六さんが見聞きしたことなんだろうか?
Allegro con fuocoは最終楽章だ。
賑やかな出だしの部分だ。すぐにその不思議なメロディーの繰り返し
になる。様々な楽器で同じメロディーが繰り返される。
そこから緩急を何度か繰り返し、一番最初のメインテーマが少し流れ、
エンディングに向かって爆走する。
賢治さんの話によく出てくるベートーヴェンの「田園」やドボルザーク
の「新世界より」の静けさと比べるととても劇的だと思う。
新世界の最終楽章にしたってこの4番の最終楽章に比べると牧歌的だ。
賢治さんの詩や物語にこの激しさを現したものがあっただろうか?