このアルバムはライブアルバムなのだが、そのライブは1980年に東ドイツの
Palast der republik(共和国宮殿)で行われたものだ。もちろん統合前のことだ。
このライブは東ドイツで初めて行われた西側ロックバンドのコンサートだった。
このときのチケットはその80%が東ドイツ政府関係者に渡ってしまい残りの20%
のチケットは売り出し5分で完売したらしい。
そのためコンサート開始前には900人の東ドイツ市民が会場に押しかけ、
かなり緊張した状態になってしまったらしい。そのままではガラスが割られ、怪我人
が出ることは必至だった。
そのためFroeseは彼らを無料で中に入れなければ我々は演奏しない、と言ったそうだ。
オフィシャルはその意見にしたがって無事にコンサートは行われたらしい。
その東ベルリンのことだけれど、私が住んでいる街にはドイツ系の会社が沢山ある。
またドイツ人もよくみかける。家の近くにはドイツ学校もあって毎年ドイツ祭りをやって
にぎわっている。
近くにドイツ系の会社(テュフラインランドTÜV Rheinland)があって、
その玄関先に「壁」の一部が置いてある.
これがその壁なのだが、非常に鮮やかなのはこの絵の作者が改めて塗りなおしたからだそうだ。
歴史的資料の改竄ではないか?と思った。
一般道路側からそこにいたる石段の途中に、いままで気がつかなかったが、Border Line
と書かれた小さなブロックが2個向かい合わせに設置されていた。
これはたぶん、実際の壁のあったところの手前の境界線を示しているのだろう。
しかしこのしるしから壁まではわずか数メートルしかない。
これが西側、つまりベルリンの内側だったからなのだろう。
東ドイツ側には絵は無く、コンクリートのままだ。
こっち側のborderはどのくらいだったのだろう?と昔の写真を見たら緩衝地帯が
数十メールはあった。この壁を触ることすらできなかったろう。
ついでのことだが、このTangerine DreamのPERGAMONのCD、私の持っているのは
輸入盤だと思うのだが、ミスプリントがある。
下が正しいものでPALAST DER REPUBLIKとなっているが、
私のはPALAST DER REPBULIKとなっている。