11/08/2013

記憶と思い出

このblogを書こうと思ったのは、以前紙に書いていたものをnetに残したらどうだろう、
と思ったからで、それは自分の記憶というのはどのくらい思い出せるものなのだろう?
と思ったからにすぎない。

「思い出」というのは記憶とは異なるように思う。記憶のかたまり、あるいは記憶に感情
が加わったもののように思える。そういう意味では私が書いているのは純粋な記憶を
書いているより思い出に近いのかもしれない。

記憶をたどるということは単純に時間経過に沿って思い出せるものではないようだ。
ピンポイントである時のことを思い出そうとするとぼんやりした概観のようなものしか
思い出せない。しかしある全く関係ない出来事でその時代のことが鮮明に思い出せる
ことがある。

前に車のことを書いた。その車がどんな車だったかを思い出そうとするとやはり
車雑誌にあるようなものしか思い出せない。しかし「あ、チョークが付いていた」と
気がついた時、運転席がどうなっていたかを鮮明に思い出すことができた。

だから、こういう風に思い出そうとして書いていること以上に記憶には残っている
ことは確かだ。頭の中の記憶の構造はどうなっているのだろう。

いままで仕事のことはあまり書いていない。バブルの始まる前からバブルがはじけた
頃までのことだ。この時代は思い出したくない。だからこれからも書かないだろう。
私が死んでもその頃のことは残らない方がいい。