3/28/2022

Stratosfear

             


Tangerine Dreamの初期と言っても8枚目のアルバムタイトルだけれど、
アルバムを買った最初からこのタイトルは何だろう? と思っていた。
Stratosphere(成層圏)は知っていたけど、これはStratosfearだ。
-fearは畏敬あるいは恐怖だからTangerinDreamにはピッタリだ。
いや、Tangerine Dreamの音楽が恐怖というのは違うかもしれないけれど、
そういう映画に使われることが多い。
だから「成層圏」+「畏敬」だろうくらいに思っていた。
でも調べてみると「strat-」というのは「広げる」というのが語源らしい。
そうすると意味がはっきりしてくる。
「広げる」+「畏敬」だ。

初めてこの曲を聴いた時はどうだったろう。
あんまり恐怖というのは感じなかった。
しかし言い知れない寂しさとか孤独感っていうのはあったかもしれない。

先月ヨーロッパ各地で行われたライブでもこの曲が演奏されていた。
もともとシーケンサーのリズムで作られている曲だから
オリジナルとそっくりな出だしの演奏だった。
でも今回は山根星子のバイオリンが入っている。
シーケンサーのリズムとシンセサイザーの音にはバイオリンは良く合う。
どっちの音かわからない時がある。
でもわざとかどうか知らないけれど、星子の演奏は微妙に
タイミングをずらせたり自然な音程を入れたりしている。
それがけっこう雰囲気に合っている。
この前トリビュートバンドと書いたけれど、
彼ら3人のTangerine Dreamはオリジナルに近いように思う。