札幌で好きだったものを書こう。
●夏の石狩浜
今はたぶん無くなってしまったかもしれないが、花畔から海岸に至る間の
草原というか原野の残りは好きだった。
●時計台の鐘の音
あの音が好きだ。
なんであれが残念な観光地と言われるのか理解できない。
●地下鉄の警笛
あの音は札幌だけだろう。
●雪虫
雪虫自体は好きではないが、あれが舞っている姿はとても懐かしい。
●紅葉
北海道の紅葉は文句無く美しい。
その後に山全体が茶色になってしまうことを思うとなお美しく思った。
●唐松の落葉
文句無く美しい。
風が吹いて一斉に黄金色の雨を降らせる。
●落葉
紅葉が終わってダケカンバの白い幹が茶色の山に映えるのも美しい。
何度も写真を撮りに行った。
●光る路面
雪が降って道路がカチカチになった頃、太陽の光が反射して道路が光る。
その反射を見ながら走るのが好きだった。
あの頃はスパイクタイヤだったから多少の凍結道路はなんともなかった。
●雪雲
手稲山の方に分厚い雪雲がかかる。札幌はまだ青空。
その感じが好きだった。
●凍った部屋
あの感じはこっちでは絶対に味わえない。
仕事から帰ると部屋が空気ごと凍っている。
凍った空気を押しのけてポット式ストーブに火をつける。
ストーブの周りから空気が溶け始める。
あれをもう一度味わいたい、と時々思う。
●雪
何もかもが雪の中に埋もれてしまうこと。
想い出も一緒に。
あれには勝てない。
●雪解け
春になって路面の雪が溶け始め、黒い路面が見えてきて、
道路の端に小さな流れできて、
ちょろちょろと音をたてて流れるところ。
●ふきのとう
春だ。と思う。