SF小説については書いただろうか?
忘れてしまった。
まあ、いいか。
札幌在住時代は時間だけは豊富にあったので、本はよく読んだ。
特にSFは読み尽くした。
好きだったのは山田正紀や田中光二それに高齋正さんだ。たぶん高齋さんは私よりも
ずっと年配だと思う。
山田正紀の話は好きだった。スケールが大きくて発想がちょっと思いつかないような話
が多かった。最初に読んだのは「神狩り」だった。この話はなんていうか生活している中で
うすうす感じていた神というものの存在を小説の形で現したような感じだ。
神が「敵」として現れるのは他の小説にもあるが、この話はほんとうに面白かった。
「チョウたちの時間」までは全部読んだ。 そうか、札幌を去ろうと思い始めた頃までは
読んでいたんだ。。
田中光二も読んだ。最初に読んだのは「君は円盤を見たか」だった。それが面白かったので
さかのぼってほとんど全部の話を読んだ。
田中光二の話は車で走る話が多い。それにその場所場所の描写がリアルで自分でも走った
所が多いのでその場所を明確に特定できたような気がする。
車はクラッチ付きの車だ。オートマチックなどありえない。
まだダブルクラッチできるだろうか?・・・
車のSFと言えば高齋正さんだ。この人にはだれもかなわないと思う。
話自体はフィクションだが中で出てくるエピソードは全て実際の話だ。あの当時あるいは
それ以前の名レースの話や(今となっては)クラシックカーの話など知識の宝庫だ。
エピソードとフィクションを一緒に読んでいると全てが事実なんじゃないかと思えてくる。
車と言えば比較的最近感動したSFがあった。
神林長平の「魂の駆動体」だ。
何が感動したかと言うと、遠い未来に車の設計図(紙)を読み解くシーンだ。
車と言うもの自体意味の無い遠い未来にその設計図を基に車を作る。
そのシーンは涙無しには読めない。
たぶんエンジニアならわかるだろう。あれは。