10/28/2015

誰かが弾いているピアノの旋律

要するにこの世界は誰かが弾いてるピアノの旋律のようなものなのだろう。
我々は旋律だ。
旋律にとってそれを誰が弾いているかを知ることはできない。
ただそれがある決まった法則によって流れていることは知ることができるかもしれない。
一つ一つの音が他の音とどのような関係にあるのかはわかるだろう。

旋律にとってピアニストは別次元のものなのだと思う。
この関係はコンピュータプログラムとプログラムによって動いているオブジェクトの関係と同じだ。

あるいはもっと大きなものかもしれない。
壮大なオーケストラによって奏でられている終わりの無いシンフォニーかもしれない。
私はその音楽の中のコントラバスの低い旋律の一部かもしれない。
あるいはピッコロの鋭く響くたった一音かもしれない。その音はそのままコンサートホールを
突き抜け消えて行く。まだ交響曲は終わっていないのに。

そういえば「天上の音楽」という曲があったなあ。あれはヘンデルだったかな?
いや、ヘンデルは「水上の音楽だ」。
モーツアルトだったかな?まあいいいや、
音楽と世界の構造の類似点に気が付いたのはきっとはるか昔なんだろう。
たぶん古代の哲学者の方がわかっていたのだろう。