7/08/2017

アイヌとインディアン

…について前に書いたけれど、ちょっと認識が違っていたところがあるのでまた書いてみようと思う。
アイヌは意味としては「人間」ということなんだけれど、
モシリは「土地」だから、アイヌモシリは「人間の土地」ということになる。
それを入れ替えると「土地の人間」ということになり、つまり土人だ。と前に書いた。
だから「北海道旧土人保護法」というのは正しく北海道がアイヌの土地であることを
図らずも示していると思う。
一方、インディアンだけれどネイティブアメリカンの約半数は自分たちを「インディアン
と呼べ」と言っている(10年くらい前の統計調査)ということを前に書いた。

これは「お前たちが名付けたくせに今更何がネイティブアメリカンだ!」
というニュアンスで言っているのだと思ったけれど、
よく考えてみるともともと「インディアン」と名付けたのはコロンブスがアメリカ大陸を
インドと誤認したのに始まるわけだから、コロンブスが「発見」した時に住んでいたのは
間違いなく「インディアン」だったわけだ。
つまりインディアンという名前はインディアンがアメリカの先住民であるということを
暗に示していることになる。
これは北海道がアイヌモシリであるのと同様に北米大陸がインディアンモシリであること
と同じ意味になる。
どうも「アメリカ・インディアン」という名前を主張している人達はこの意味で言って
いるようだ。だから「ネイティブアメリカン」という名称の方が差別的であると言って
いる。
日本では「インディアンって言っちゃいけないだよ、ネイティブアメリカンって言わなくちゃ」というのが通説だけれど、そんなに単純な問題ではなさそうだ。