その前に「明治は遠く・・」というのは何だったっけ?
と思って調べたら、中村草田男だった。
「降る雪や明治は遠くなりにけり」
どういう心境だったんだろう?
考えてみるとおかしなことだ。
彼がこの詩を詠んだのは昭和6年だ。
大正を挟んで明治のことを言っている。
令和に入って平成を挟んで昭和のことを言っているようなものだ。
昭和と言う時代自体は懐かしいとは思わない。
なんか街もなにもかも汚かったという記憶しかない。
渋谷も新宿も、もちろん上野も汚かった。
あの頃、きれいだな、と思った町はどこだろう?
札幌かもしれない。
札幌が汚かったという記憶はあんまりない。
あとはなぜかあんまり綺麗という印象が無い。
仙台も広島も神戸も大阪も名古屋も。
記憶の中の何かが操作しているのかもしれないが。
今昭和の写真とか見ると怖い。
写真に写っている過去のリアルが怖い。
たしかにこういう時代だったということはわかる。
それを認めるのが怖い。
一体何年前だよ!
そんなに時間が経ってるのか!
ということを実感するのが怖い
だから決して言わないだろう
「昭和は遠くなりにけり」などとは
今こうして2024年の現在を生きていることは
半分くらい夢のような気がする
あと半分は昭和を引きずっている
いまでもあそこに行けば誰かがいるような気がする
それで行ってみる
誰かがいるわけないのに
だけどその場所は覚えているような気がする
その場所が私のことを覚えているような気がする
忘れないで欲しいからまた行ってしまう