たぶん耳は若いころに比べたらずいぶん劣化していると思う。
普段は、というか頑張ってもどれくらい劣化しているか
わからないけれど、
あるサイトでサイン波を周波数を変えて出してくれるところがあった。
試しにやってみた。
上は、もう10000Hzは無理、せいぜい7000Hzくらい。
これ本当に出てるのか?と思ってマイクと周波数カウンター
で確認した。
昔、若い頃(オーディオの仕事をしてた頃)は18000Hzは聞こえた。
その頃はファンクション・ジェネレータと周波数カウンターがあった。
つまり今は昔の半分以下の高さの音しか聞こえないのだ。
これではもう「いい音」とか言えない。
音が出ているのが聞こえれば御の字だ。
中学3年の時、クラシック音楽が好きだった。
当時はラジオのFM放送あるいはAM放送でクラシック番組を
聞いていた。当然音はいいわけがない。
それがあるときテレビの公開録画の応募に当たった。
日本フィルの番組だった。
その時は、早目に行って並んだ。
そして会場が開くと同時に走って一番前の真ん中の席をとった。
当然オーケストラの後ろの方はよく見えなかった。
でも左のバイオリンはすぐそばだった。
曲「田園」が始まった瞬間、
その音に驚いた。
あの経験はほんとにすごかった。
今までラジオでしか聞いたことのなかった
ストリングスが目の前で鳴っていた。
そのキメの細かさと、弓をこする音、
ほんとにびっくりした。
あれは中学生の耳はたぶん20000Hzくらいまで聞こえていたのだと思う。
倍音のさらに倍音くらいまで聞こえていたのだと思う。
あの時の感動はもう二度と得られないのが寂しい。
最近オーケストラを聞きに行っても、
レコードと同じようにしか聞こえない。
それから、静寂の音ってあるね。
若い頃はほんとに静かなところに行くと
耳にシーンという音が聞こえた。
しかしよっぽど静かなところでないと聞こえない。
最近はこうしていても聞こえる、
「シーン、シーン」と鳴っている。
別に静かな状態でなくても聞こえている。
聞こえなくなるのはヘッドフォンで音楽を聴いている時くらい。
それくらい「シーン」と言ってる。
これも耳鳴りなんだろうか?
いや、これが耳鳴りなんだろうか?