あの事件は2014年だったらしい。だからもう10年近くになる。
あの事件が起きた時すぐに真相がわかった。
たぶん研究室にいたことのある人なら誰でもわかったはず。
小保方さんは被害者でしかない。
私は大学の研究室しかしらないけれど、内情は同じだと思う。
私はただの学生だったけれど専門の学会で2回研究発表をさせてもらった。
させてもらったというのは、私は研究結果を教授に言われるままにまとめた
だけで、本当にそれを理解していたかは疑問だから。
その学会で一般学生が研究発表をしたのは私が初めてだった。
全部おぜん立てしてもらって書いた論文を読んだだけだ。
つまりああいう研究発表は研究室の成果を示すために教授が
そのおぜん立てをして研究員が研究をしたものとして発表する。
小保方さんの当時の質問への応答を思い出してみると、
そんな内情が予想できる。
あの後早々と自殺してしまった先生がいたけれど、あの人が全てを
知っていたはずだ。あの人が全ておぜん立てしたのだろう。
その後ろに理研の内情があるかもしれないけれど、小保方さん一人
を残して死んでしまったのはひどすぎる。
あの後の小保方さんへの酷い中傷や批判は、あれが自分だったとしても
不思議じゃないことがわかるから、聞いていて辛かった。
先日も常温超電導物質を発見したとして韓国の研究チームが発表し、
しかしそれは強磁性体が超電導物質のごとく振舞っていただけ、
ということがわかったけれど、あの研究チームは新発見を疑っては
いなかったと思う。
どんな研究にも間違いはある。
STAP細胞もおそらくそれらしく振舞う細胞があったのだと思う。
だから上司の先生は疑うことなく信じていたのだと思う。
それの犠牲になったのが小保方さんだった。
今思うと、もしも私が同じようなことをしていたら、やっぱり
訳もわからず研究発表をしていたと思う。