9/07/2019

漂泊のピアニスト アファナシエフ

昨日のBSでやっていた。
その番組で取り上げられていた曲はシューベルトピアノソナタ第21番だった。
この曲は何度か聴いたことがある。
第一楽章の低音部のトリルにも気が付いていた。
気が付いていたけれど、それほど気にもしていなかった。

その番組でアファナシェフが「最も恐ろしいトリル」とか言っていた。
それで気が付いた。
そういえばこのトリルは何だ?
と思った。
前後の曲想とは全く異なる「音」だ。
これは死の不安に似ている。
子供の頃、不意に襲ってきたあの感じ。
遊んでいてもちょっと気を許すとあれがやってきた。
その感覚にすごく似ている。

シューベルトがどういうつもりであの音を入れたのかわからないけど、
何かとても強い不安があったんじゃないだろうか。
と思う。