9/25/2018

CLAIR DE LUNE (CLAUDE DEBUSSY)

前に書いただろうか?
書いたとしたら Au Clair de La Luneじゃないだろうか。
子供の歌だけど最後は大人の歌になってしまうやつ。
あれはいいのか?子供の歌で。。

今日書こうと思ったのは、ドビュッシーの「月の光」のこと。
ピアノの曲なのだけど、たぶん最初に聴いたのは高校生の時。
「ベルガマスク組曲」の中の曲だけれど、あんまり印象に残らなかった。
弦楽や管弦楽の曲が好きだったのでピアノの曲はあまり聞かなかったのかもしれない。

そのまま大学に行き、就職したのがオーディオ関連の会社だったので札幌の電気屋、その頃は電気屋にはよく通った。当時の電気店のメインはオーディオと家電だった。たいていの大型電気店のオーディオのスペースはかなり広かった。
(そういえばパソコンもゲームも携帯も無かった)
ある時すごく気になる音楽が流れていた。
その音がとても気になっていた。帰ってからもその音が耳に残っていた。
また別の日に同じ店に行ってしばらくいたけれどその音楽は流れなかった。
何度かその店に行った時にまたその音楽が聞こえた。

「ああ、これだ」と思って音のするスピーカーの所に行くとレコードが飾られていた。
「冨田勲・月の光」と帯に書いてあった。
そうかこの曲か、と思った。
当時はネットは無かったのでそのレコードについて知るにはオーディオ雑誌かレコード
そのものを買うしかなかった。
それでそのレコードを買った。

その音楽が全てシンセサイザーで作られていたことに驚いた。
と言うのも私は丁度そのころ自作のシンセサイザーを作っていたから。
自作はもちろんだけれど市販のシンセも当時はまだ単音だった。3つ~6つの和音を出せるものが出たのはもう少し後だった。
和音が出せるのはシンセではなく電子オルガンの部類だった。
電子オルガンは全ての音について1つずつ発音回路が並んでいたけれど、シンセは1つの音源で全ての音域の音を出していた。そのため1つの音を出すための回路はいくつかのブロックに別れた複雑な回路になっていた。(もちろんデジタル前のことだけれど)
だから3つの和音を出すにはその複雑な回路が3組必要だった。

そういうものだと思っていた。だから冨田さんのその音が全てシンセで作られているということが信じられないくらいの驚きだった。
いまでも初めてあの曲を聴いた時の感じを思い出すことができる。