9/10/2018

死んだ男の残したものは

別に好きな歌じゃないし、好きな詩人でもないのでどうでもいいのだけど、
なぜか最近YouTubeでよく見かけるような気がする。
それよりも気になるのはこの歌がベトナム戦争反対の歌だと書き込んでいる
人がいることだ。
この歌はベトナムの反戦歌ですか?
違うと思う。
どうもWikiの記事を上ずらだけ読んでいるようだ。
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死んだ男の残したものは」(しんだおとこののこしたものは)は、谷川俊太郎作詞武満徹作曲による無伴奏合唱のためのベトナム戦争のさなかの1965年、「ベトナムの平和を願う市民の集会」のためにつくられ、友竹正則によって披露された日本反戦歌の1つである。[

とあるのだけど、「ベトナム戦争反対の歌」とは書かれていない。
あるいはベ平連で最初に歌われた歌だからそう思ったのだろうか?
この歌の内容からするとベトナムに限定されたものでないことはわかるはず。
どちらかと言うと「核戦争反対の歌」の方が近いと思う。

この歌は誰が最初に歌ったか、というのはwikiに書いてあるけれど、
だれが最初にレコードを出したのだろう?
と考えると、どうも高石ともやさんではないだろうか。
谷川俊太郎の詩集が出たのが1968年。
そのベ平連の集会が1965年。
高石ともやの「想い出の赤いヤッケ」のアルバムが1967年だ。
これ以前にこの歌をレコードで出した人はいないのではないだろうか。
私自身も1967年のこのアルバムで聴いた。そのあとはアマチュア以外では
この歌を聴いたことがない。
高石さんのこのアルバムは「想い出の赤いヤッケ」以外はすべて
社会派(ソシアルプロテストソング)の歌だ。(今、気が付いた)

想い出の赤いヤッケ
明日は知れない
白い傘
生きのこり
俺らの空は鉄板だ
かごの鳥ブルース
一人の手
冷たい雨
小さな箱
死んだ女の子
学校で何を習ったの
死んだ男の残したものは
チューインガム一つ

今だからおもうけれど、このアルバムはずいぶん多くのフォーク歌手に
影響を与えたのではないだろうか。