8/08/2014

ピンクフロイドの夏 アフロディーテの夏

この話しは前にも何度も書いたような気がする。
今年(2014年)の8月6日はあれから43年目の夏だ。

都合のいいことに小田原で仕事だった。それが昼前に終わって、それから箱根に
向かうことにした。
小田原からバスで元箱根に行く。
途中、箱根湯元を通る。
あの日も小田急ロマンスカーで箱根湯元で降りてそこからバスで元箱根に向かったはずだ。
箱根湯元で急に外人旅行者が大勢乗ってきた。
小田原から1時間くらいで元箱根に着いた。

 
 
着いて気がついたのは、天気があの日そっくりだったことだ。
雲は低く、頭上を掠めるように飛び去っていた。
あの日は山のホテルの縁の下に野宿したのだが、こん回は元箱根から歩いて行くことにした。
 
こんなに遠かったのか、と思った。
山のホテルを過ぎて道は右にカーブする。そのカーブしたところに成蹊学園の門がある。

 
前回来た時は門は閉まっていて、中を撮影させて欲しいと頼んだが断られた。
今回は、たぶん夏休みだったからだろうか、門は開いていたので中に入って行った。
たぶん守衛さんか警備室があるだろうと思い、そこで聴くことにした。
 
門を入って建物があるところまでは登り坂の小道が続く。
確か当時は砂利道だったと思う。その前日の雨ですこしぬかるんでいた記憶意がある。
しかしその道はすっかりきれいに舗装されていた。
 
記憶では会場までそんなに歩かなかったような気がするが、今回歩いてみて門から
会場まではダイブあったということがわかった。
坂を上って行くと屋外で学生が集まって何かしていた、私には気がつかなかったようだ。
そこをさらに行くと大きな建物があった。
あとできいてわかったのだが当時はその建物は無かったそうだ。
 
建物の玄関を入ったが誰もいなかった。受付にベルがあったので何度か鳴らしたが
誰も来なかった。奥の方で学生らしい声が響いていた。
しかたがないので、外に出て庭(コンサート会場跡)を眺めていた。
するとドアの内側に誰かいるのが見えたので、急いで行って、話をした。
その人も昔ここでロックコンサートがあったことを知っていた。
(山のホテルは以前泊まった時にきいてみたが知ってる人はいなかった)
それで、撮影の許可をいただき芝生の中にも入って撮ることができた。
 
 
 
写真正面に林がある。その手前に天使のオブジェがある。
恐らく天使のオブジェのあたりにステージがあったと思う。
その左手が観客席になっていた。
 
観客席と言っても椅子は無くただの地面でその上にみな座って聴いていた。
観客席の後ろの方からステージを見るとこんな感じだった。
 

 
正目のやや右側がステージだったと思う。
 
 
 
 
しばらくビデオを回しながら、ヘッドフォンで当時の録音の音を聴いていた。
まるであの日に戻ったようだった。
しかし時は明らかにあれから40年以上経っていた。木々はこんなに大きくなかった。
あるいは観客席側には木々は無かったかもしれない。芝生ではなく草原だったかもしれない。
 
 
今のアフロディーテ会場はとてもきれいだ。
私以外誰もいない。
自分だけ遠い未来に来てしまったような気がした。