昨日NHKで「声は届くのか」という番組を見た。
友人から紹介されなければきっと観ずに終わってしまったと思う。
それを観た。
本質的な話は置いといて、私を含め、彼らの記憶は正しいのだろうか?
と疑問に思った。
最たるものは地方からわざわざ新宿西口にやってきた人の話で、
「ウッドストックの映画が頭にあって、ああいう格好いい人たちが
歌っていると思っていた」とかなんとか言っていたけれど、
ウッドストックが開かれたのは西口の後だし、映画が日本で
公開されたのは確か次の年1970年だ。
たぶん彼の頭の中ではそういう”面白い”話として記憶されてしまって
いるのだと思う。
そう思うと他の人の話はどうなの?と思ってしまう。
あの番組は「未公開映像」とか言っているのであれば、
映像のみが当時の証拠として語ることができるものだとして
放送すべきだったと思う。
かく言う私の記憶が一番あてにならない。
ほんとにそうだったの?
といつも自分に問いている。
長い年月のうちに都合のいいように記憶を書き換えている
かもしれない。
現在の彼らの言うことは現在(今)だから言えることであって、
あの映像のサウンドトラックとして言えるだろうか?
と思ってしまう。
あの映像から感じるのは皆が皆不安で、訳もわからず、
模索中で、何が正しいかわからないということだ。
今だってそうだ。
誰れも何が正しいかわからない。
高田渡がどこかのコンサートでフォークゲリラを茶化して
彼らが逮捕されたことを自慢しているような言い方をしていた。
あれは逆に高田渡自身の価値を著しく下げているように思う。
少なくとも私はそう感じている。
フォークゲリラの人たちが当時あれをやったことは
だれも批判できないし、たぶんすごいことなんだと思う。