さっき「北の国から」の再放送をたまたまやっていて、それを見て思い出した。
じゅん君が人の目を盗んで職員室の電話で東京のお母さんに電話をする。
それを見ていて、なんでこんなにドキドキするんだろう?と思った。
携帯ではこんなにドキドキすることはないだろう。
北海道から東京に電話するのは頻繁にはできなかった。
公衆電話から電話すると100円玉がガシガシ落ちる。
話に詰まって、だまっていても落ちる。
私の父親は時々電話をくれた。
いつも決まって日曜日の夜だった。
その時は家にいないといけない。
でも日曜日はでかけているときが多かった。
今、考えると、逆の立場だったらと思う。
父はちょうど今の私のように息子に電話していたのだろう。
出なかった時はきっと寂しかっただろう。
もうこれが最後の電話になるからと、電話をして来てくれた人がいた。
札幌から東京にだった。
ひとつひとつの言葉にはすごく重みがあった。
その数日後に亡くなった。
あの電話は一生忘れない。
そういう大切な人への言葉の電話がメールやLINEになってしまって、
心は携帯とともにどこかに行ってしまったような気がする。
だから、大事な人へはメールではなく電話をすることにしている。