昨日のニュースを聞いて、もうひとつ古い映画を思い出した。
あれも海外のショートフィルムだったように思う。
アパートの一室で母親と子どもが暮らしている。
母親が家事をしている間に、子どもがベランダに出て柵に上って遊んでいる。
母親はそれに気づかない。
子供は柵の外に身体を乗り出しているうちに手を滑らせてしまう。
子供はかろうじて柵をつかんでいる。
母親が子供を探して呼ぶ。
でも返事が無い。
どこを探してもいない。
そこで母親は思い出す。
以前冷蔵庫に入っていたことがあった。
子供は雪になりたかった。(とかだったと思う)
母親は急いで冷蔵庫に走る。
ドアを開けるが子供はいない。
部屋のドアを開けて出てはいないはず。
母親はぼんやり窓を見る。
柵の下に子供の手が見える。
母親は急いで走って行って、その手をつかむ。
しかし、柵を通してつかんでいるのでどうしようもない。
母親はなんとか子供を上に上げようとするが、
できない。
そのまま時間だけが過ぎ、
子供も親も手の力がなくなって行く。
子供は空を飛ぶ空想をする。
子供が言う。
「お母さん手を離していいよ、僕は空を飛んでふんわり地面に降りるから。」
「大丈夫だよ」
母親は子供を叱り付ける。
そうしているうちに、道路を歩いていた人が二人に気がつく。
みな空を見上げて大騒ぎになる。
そこにいた一人の若者がそのアパートに駆け込み
階段を上ってその部屋にたどり着く。
ドアを開けようとするが、鍵がしまっていて開かない。
(ここから記憶が不確かだけれど…)
たしかその若者は人のいる部屋を探す。
そして上の階に人がいて、その部屋のベランダに出て
パイプ等をつたって親子のいるベランダにたどり着く。
そして子供の腕をつかんで部屋に入れようとするが、
母親は子供の手をつかんだまま離さない。
もう大丈夫だからというが手を離さない。
でもそれは手を離さないのではなく、
母親の手が固まってしまい、離すことができないのだった。
やっと母親の手を離して部屋に入れるが、
母親の手は子供をつかんだ格好のまま戻らない。
地上では歓声があがる。
というような映画だった。
あれは何という映画だったのだろう?
記憶ではMotherだったように思うが。