11/11/2025

オーディオ神話の最終段階

 長いことオーディオに関連した仕事をしてきたのだけど、
最初からオーディオには懐疑的だった。
どっちがいい音か?なんてわかるわけない。
とずっと思っていた。
もちろん自分でもいやというほど聴き比べとかをやった。
結局(よっぽどひどいものでなければ)どっちが良いかなんて
わかるわけがない。
わかるのは低音の出方が違うとか、こっちの方が定位がはっきりしてるとか、
高い音がキンキンしてるとか、ちょっと音がボケてるとか、
そういうことはわかる。
そういうことがわかるのはよっぽどひどい製品だ。

そうではなくて一定のレベル(金額)以上の製品を比べた時
違いはわからないと思う。
違いは雰囲気で左右される。
どっちが「いい音」かなんてわかるわけがない。

そういうことを今でもまだやっていることが驚きだ。
コンデンサーを交換すると音が良くなるとか、
スピーカーのケーブルを変えると音が良くなるとか、
そういうことを平気で言っている。
しかもそういうことを言っている人達は高齢者だ。
後期高齢者かもしれない。
いずれにしても6000ヘルツ以上の音が聞こえないのに
いい音もくそもあったものではない。
20代の若者が言うならまだわかる。
でも高齢者にはたとえ違いがあったとしても
違いなんてわからない。

それとは関係なく周波数はどこまできこえるだろう?
とサイン波の周波数を上げて行ったら、
やはり6000~7000Hzくらい以上は聞こえない。
若い頃に同じ実験をやった時は18000~19000Hzくらいまで聞こえた。
今それが半分以下の周波数しか聞こえない。
これだとギターの音がどうこうなんていうのも気が引ける。

その実験をやっていた時、傍で寝ていた猫は20000Hz以上の音も
聴こえるので、寝ていたのにスッと首を上げて
どこから音がするのかを聴いていた。
こっちは音が出ていることもわからないのに
それに反応する猫が不思議に思えた。