10/31/2022

指揮者無しのオーケストラ 第九に挑む

 というNHKの番組を見ていた。
いろいろな場面での楽団員たちのやりとりが入るのはいいのだけど、
最後に全曲を流して欲しかった。
最後に通しで流した際にも途中で何回も解説が入り、
しかも曲が細切れだった。
とても残念。

しかし、あの演奏はマジですごかった。
後半第四楽章の弦楽器がすごかった。
あんなに緊張感のある劇的な演奏は聞いたことがない。
トスカニーニでさえあんな密な演奏はしていない。
録画しなかったのが残念だ。
特に合唱が入ってからの弦がとにかくすごかった。
あんなに全弦楽器が全体で歌っている演奏は。
聞いていて息が止まった。
本当に「え?!」って思った。
単に演奏のタイミングが合っているとかいうことではなく
全体が一つの楽器のようだった。

例のレスタティーボ in tempo のところだけど、一度厳格なテンポ通りの
演奏を聞いてしまうと、いわゆる歌うような演奏をしているほとんどの
オーケストラの演奏が非常に軽く(軽薄に)聞こえる。
試しに今著名な演奏をいくつか聞いてみたけれど、
さっきの演奏に比べるとまるでメロメロしている。
ああ、録画しておくんだった。
終楽章だけでも全部聞きたいと思う。