10/31/2022

群衆

 ほんとに悲しい事故が起きてしまった。
だれもあんなことになるとは思ってもいなかっただろう。
ニュースを見ていて思い出したことがある。
群衆に押しつぶされそうになった時のことを。
あれは国会議事堂の近くだった。
デモの群衆の中にいた。
あの時は何のデモだったか忘れたけれど、数万人いたと思う。
だから6・15か10・21だったと思う。
私はべ平連の人たちと一緒にいた。
どこだったかの緩い坂道だった。
前には多分200メートルくらいデモの人々が歩いていた。
左右が壁だったところで列が止まった。
前方に機動隊がいると誰かが言っていた。
前には進めないのに後ろからどんどん押してきた。
何分くらいだったかわからないけれど、
だんだん足を進める場所も無くなってきて
ものすごい圧力で前後から圧迫された。
呻いているひともいた。
全く動くこともできない状態で、
足が浮いた。
私は178cmあるので大きい方だと思うけれど、
押し上げられて足が浮いた。
その時にはもう息をするのも苦しかった。
たぶんそんなに長い時間じゃなかったと思う。
記憶では長いけれど、
5分くらいだったと思うけれど、
人々の圧力を知った。

昨日の事故はあれのもっとすごい状態だったと思うと、
とても止めるとか、逃げるとかはできなかっただろうことは
想像できる。
悲しい事故だった。

指揮者無しのオーケストラ 第九に挑む

 というNHKの番組を見ていた。
いろいろな場面での楽団員たちのやりとりが入るのはいいのだけど、
最後に全曲を流して欲しかった。
最後に通しで流した際にも途中で何回も解説が入り、
しかも曲が細切れだった。
とても残念。

しかし、あの演奏はマジですごかった。
後半第四楽章の弦楽器がすごかった。
あんなに緊張感のある劇的な演奏は聞いたことがない。
トスカニーニでさえあんな密な演奏はしていない。
録画しなかったのが残念だ。
特に合唱が入ってからの弦がとにかくすごかった。
あんなに全弦楽器が全体で歌っている演奏は。
聞いていて息が止まった。
本当に「え?!」って思った。
単に演奏のタイミングが合っているとかいうことではなく
全体が一つの楽器のようだった。

例のレスタティーボ in tempo のところだけど、一度厳格なテンポ通りの
演奏を聞いてしまうと、いわゆる歌うような演奏をしているほとんどの
オーケストラの演奏が非常に軽く(軽薄に)聞こえる。
試しに今著名な演奏をいくつか聞いてみたけれど、
さっきの演奏に比べるとまるでメロメロしている。
ああ、録画しておくんだった。
終楽章だけでも全部聞きたいと思う。

10/28/2022

星を見に行こう

 いつだったか日光の戦場ヶ原で見た星空がすごかった。
その記憶をもう一度経験したいので行きたい。
でも電車だと星が見れる時間にそこにいるともう横浜には
戻ってこれない。
だから車かな?
車もしばらく運転していないな。

北海道に住んでいた時に見た星空がすごかったのは、
石狩の今は港になっているところだ。
周りは真っ暗で上は一面の星空だった。
はっきりと覚えている。

数年前北海道に行った時は十勝平野だ。
畑の真ん中に車を停めるともう周りは真っ暗。
そら一面に星空だった。
もっとゆっくり見ていたかったけれど、
正直怖かった。
幽霊が出そうとかそういうのではなく、
一面の空を見ていると自分のいる場所というか
時間が現実的でなくなって、自分が失われて
しまうような錯覚に陥る。
車に飛び込んでルームライトを付けて、エンジンを回して
ヘッドライトを付けて、やっと落ち着いた。

一人だとまたあの感覚に陥るかもしれないと思うと怖い。
でも日光は大丈夫かもしれない。
近くにお店もあるし。
戦場ヶ原の中まで入らなければ大丈夫だろう、きっと。

ちょっと待て、もうすぐ雪が降らないか?
雪の前にはちょっと無理だ。
来月は引っ越しだし。
まあ、ちょっと先かな?


10/24/2022

猫、旅立ち

 猫のノエルは今朝は起き上がることができなくなっていた。
いつもなら頭をなでるとクークー鳴くのに、鳴かない。
これはダメだと思って病院に行った。
血液検査のために血液を採取するのだけど、それができない。
血管が細くなりすぎているらしい。
僅かの血液でできる検査をしたら、血漿がもう黄色になっていて、
ひどい黄疸のようだ。
それとカリウムの値がもう命が危ないレベルだった。
それで入院して血管に直接点滴することになった。
ノエルを病院に預けて帰ってきたけれど、
ひょっとするとノエルは一人で行ってしまうかもしれない
という可能性があったので、少し後悔した。
でも治療しなかったらもっと後悔するような気もする。

午後遅くに病院から電話があった。
もう危ないので来てください、ということだった。
急いで病院に駆け付けたけれど、タッチの差で行ってしまっていた。
ノエルの体はまだ生きているように暖かく、なでると鳴かないのが
不思議なくらいだった。
持ってきた小さな毛布をノエルにかけてあげた。
そしてキャリーバックに乗せた。
涙と嗚咽をなんとかこらえて病院を後にして、帰って来て
香港の妻と娘に連絡した。
その前に「迎えに行く」と言ってあったので、
その言葉を理解していると思ったら、全然わかってなかった。
そこからは涙の嵐だった。


この時でも鼻の頭を触れば怒るんじゃないかと思えるほどだった。

前の家に居た3人の猫は私がいない時に逝った。
だからひどく悲しむことはなかった。
ノエルは家に来た時からずっと一緒だった。
最後まで一緒だった。
しばらくは悲しみが消えそうにない。

              若いころのノエル


10/23/2022

8mmフィルム修復

 今はもうあまり依頼が無いけれど、8mmフィルムをDVDにしたいという
依頼がある。今回は十数本のフィルムをDVDにしてほしいというもの。
しかしこのフイルムは全部変形あるいは変質あるいは固着していて
引き出すことすらできない。

もう少し軽症で引き出すことができれば熱処理でフィルムを平らにして
映像化することができるのだけど、ワカメ状になっていると
どうしようもない。

何とかできないかと色々試したことがある。
水に漬けておいたらどうだろうか?これが一番可能性高そう
だったけれど、柔らかくはなってもフィルムの強度が無いため
ぼろぼろになってしまう。

その他アルコールやオイルもだめ。
柔軟剤もだめ。
ほとんど手の施しようが無い。

ただ一つ可能性があった。
お湯につけておくとフィルムの感光面の薄い膜がはがれるようだ。
その薄い膜には元の映像がそのままきれいに残っている。



この薄い膜を、和紙をすきとるように別のものに移動できないだろうか?
それができれば少しは再現できるように思けれど。

10/14/2022

クラブツーリズム

 のバス旅行は良く行った。
西から東までバスで気楽な旅だった。
一度も無理な時間計画とかは無かった。
ただ渋滞で帰りが夜中になってしまったことが1度だけあった。
でもあの時の渋滞は避けられなかったし、ほかにどうしようも無かった。
クラブツーリズムはいいツアー会社だと私は思う。


一番最初に北海道に友達(小沼)と一緒に車で行った時はまだ東北道は
出来ていなかった。矢板までさえも無かった。
それで4号線をひたすら交代で走った。
あれはもう青森も近くなった頃だったろうか、
私がサイドブレーキを引いたまま走ってしまい、途中でブレーキが全く
効かなくなってしまった。
足を踏むとペダルは何の抵抗も無くストンと床に落ちてしまった。
小沼は横で眠っていた。
私はギヤーを落として道路脇になんとか車を停めた。
小沼も気が付いて起きた。
「ブレーキがだめだ」と私が言うと、小沼は
「使い過ぎたんだろう~、何度も踏んでみな」と言う。
私はポンプを踏むように何度も踏んだ。
しばらく踏んでいると少し抵抗が出てきた。
そのうちに元のように効くようになった。
それからまた走り始めて青森を目指した。
私はサイドブレーキを解除し忘れたことを言わなかった。
小沼にはいろいろ助けられた。

小沼に運転を代わって、しばらく走っていると小沼が
「タバコ無いか?」と言う。
もう車の中のたばこは全部二人で吸ってしまったけれど、
父からもらった葉巻の箱があった。
葉巻を二人でくゆらせながら走った。
葉巻は長持ちした。
小沼の方を時々見ると居眠りしていた。
「起きろ~!」というと驚いて起きてハンドルを持ち直した。
二人ともさんざん居眠り運転をした。
あの時生きて帰れたのが不思議なくらいだ。


10/05/2022

猫復活

死にぞこないのノエルはかなり元気になってきた。
昨日は爪とぎをするようになった。
しかもほぼ1週間ぶりにでかいウをした。
あいかわらずほとんど横になっているけれど
おむつを替えるときの抵抗力はすごい。
前と同じくらいの力がある。

そうなるとあの体調が悪かったのは何だったんだろう?
と思う。
確か前日まではすごく元気だった。
急に倒れて寝込んだ。
部屋中に水を吐いた時からだ。
あれは何だったんだろう?
水はいつも変えているし。
食べ物だってその都度変えているし。
よくわからない。
ちょっと気を付けなければ。

10/02/2022

猫その後 

 あれから約1週間経って、ノエルはまだ頑張っている。
走ることは無いけれど、歩いたりするときもある。
でもほとんど横になっている。
元気なのか?というと決して元気ではなさそうだ。
でも水をあげると飲むし、柔らかいフードをあげると食べる。
だから本人もまだ頑張るつもりなのだろう。
まただめになりそうだったら病院に連れて行こう。
もうかれこれ5万円の治療費がかかっている。
ちょっときびしい。
もうしばらく様子を見よう。